shimy-shimizuの日記

読書会を主催しております、シミーです。文化系のモノゴトを中心に、妄想を繰り広げております。

マルクスもケインズもふっとんだよ。

課長島耕作』より。初芝電産本社の部長が営業先で“かっぽれ”を踊るシーンでの台詞である。「分かるっ!」と思った。幸いにして“かっぽれ”を踊る場面には遭遇していないし、これからも当たることはないだろうけれど、マルクスだのケインズだの勉強したことを鼻にかけているうちはまだまだサラリーマンとして青い。

つまり、僕もまだまだ青いのである。

ワンピースとか読む。海賊は弱い紐帯でつながっているため、各分野のエキスパートでないと勤まらない。剣豪だとか、航海術持ってるだとか。何も持っていなければ低賃金労働者Aとして1コマで倒される。厳しいフリーランスの世界である。

海軍。ここはまがりなりにも人を育てる機能がある。努力次第で体術・六式をマスターして昇進できる。コネとか悪しき風習もあるものの、平凡な人間が世界を生きていくには良い会社風土である。社長=元帥が変わると風習が変わる上位下達の軍隊ではあれど。

それぞれに相性があるし、それぞれにメリット・デメリットがある。
フリーでやりつつ海軍と共闘(七武海)もあるし、海軍をやめてフリーになる手もある。その手段を選び、その場所で生きていくことを決める際に、自分が何を持っていて何ができて何を成そうとする意思があるかの見極めが肝要だよなとワンピースを読んでつくづく考える。

で、その場所の見極めは、あんまり時流とか意識しすぎないようにしたい。

たとえば、これから先進国は高齢化がすげー進むので、介護分野が伸びる、という話がある。確かに60代以上の高齢者がボリューム・ゾーンになるのはそうなのだけども、じゃあその人たちが介護を受けられるだけの貯蓄を持ちあわせているか。また、介護保険も現役世代が支えきれず、特定の介護施設に要介護者を集約し、介護分野の支出削減を行う可能性は。医療の進展により、予防が効いて“生涯現役”が増える割合は。等々もんやり考えていくと、単純な利益予測だけで介護を今からはやれないなぁと思ったり。ホントに好きな仕事ならばやると良いけれど。

そんなヨコシマな人間であります。

今出てきている社会起業家。サービスが先、利益は後。の考え方はスタートアップ時には良い考え方ではある。とにかく市場を見つけること、顧客を見つけることに注力するからだ。で、その後、事業を軌道に乗せるには、それなりの考え方ができる大人が必要になってくる。アップルもグーグルもフェイスブックも、途中からそんな大人を迎えいれた。

まだ“かっぽれ”をやる覚悟はできていないものの、大人になるべく精進である。